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山形不登校指南<18>

たかいたかい



     昇降口は鬼門?



昇降口ではこんなことがあります。


小学生の男の子がお母さんと遅れて登校してきました。
きっと家で登校をしぶったのでしょう。
お母さんはやっとの思いで学校の昇降口にたどり着きました。

そこには担任の先生が待っててくれました。
とその時、子どもはお母さんの手から離れました。

「先生おはよう」と明るい表情であいさつして、靴を脱ぎ、
教室の方に走り去りました。

お母さんはかなりのショックを受けました。
同時に、悔しい思いもしました。

「どうして・・・」
子どもの不可解な行動に、訳が分からなくなったと
話してくれました。


小学校3年生くらいまでは、このような場面が多々あります。
子どもは登校をしぶり、学校に入ると豹変するのです。

校内では何事もなかったような振る舞いをどう理解すればいいでしょう。

学校にいじめがあるわけではありません。

学校が嫌いなわけではありません。

担任がきらいでもないのです。

もちろん、お母さん、お父さんは大好きです。

子どもは今の気持ちをなかなか表現できません。
家庭の中に子どもの不安要因があって家からしぶる場合があります。

ぜひ、子どもの立場に立って、子どもの不安がなくなるように
家庭を振り返っていただきたと思います。


子どもはふたたび元気な朝を迎え、みんなと登校できるでしょう。
それまでは子どもにお付き合いください。












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山形不登校指南<17>

1人あびて



     学校の昇降口は鬼門



不登校にとって学校そのものが鬼門(ろくなことがなくて行くのが嫌な場所)
ですが、昇降口(校舎の出入り口で靴の脱ぎ履きをするところ)は
鬼門中の鬼門になっています。理由はわかりません。

小中学校では午前中に昇降口前でこんな風景が見られます。


不登校生が親の車で学校まで来ますが、車から降りません。
親との押し問答の末に、親は職員を呼びに校内に入ります。
担任か職員が駆けつけて説得を始めます。

子どもは先生方にも応じる気配がありません。
親も次第に興奮してきます。職員の手前、声が大きくなったりします。
子どもはもはやだんまりを決め頑として動きません。

この様子はそもそも子どもが学校に来れる状態ではありません。
きっと子供は親の言う通り一応車に乗ったのでしょう。

学校地内に入ると子どもの緊張が高まり抵抗したのです。
この時の子どものストレスは過去最大級です。

<子どもが家に帰ってからのことが心配になります。子どもは溜まった
ストレス(いわば火山のマグマ相当)を自然に吐き出します。>

車にいる子どもは、自分の今の姿を誰にも見せたくないのです。
恥ずかしいのです。穴があったら入りたい気持ちです。


もし、駆け付けた担任や職員が子どもや親とトララブルがない関係なら、
このような子どもたちに、次のように語ってほしいのです。

  「○○さん(君)、よく学校まで来てくれたね。
   今日はがんばったね。
   もう一度、(親と)相談して決めてくださいね。」

子どもはどんなに救われることでしょう。

子どもを追いつめない語りかけを、親も教師も学んでほしいものです。














子どもの悪さ

米沢船坂峠いのちつぐ



     子どもの心のやり場はどこだ



小学生の子どもの重大な悪さは万引きです。
子どもたちはいろいろなものを盗み、捕まります。

子どもたちはどんなものを盗むでしょう。
小物(文具やアクセサリーなど)、食べ物、玩具(遊び道具)、
エロ本、自転車等々。

きっかけはなかなか話しません。ウソも多いです。
地域で捕まると、違う学校名を行ったり、適当な担任名をいったりと
大人からみればすぐばれるウソでした。
 
言いたくないと言い張る子は間違いなく他人が関与しています。
かつて多かったのは、中学生から脅かされたり、高校生から面白い
からと誘われたりして使い走りすることでした。

当時、山形駅前のデパートは、高校生万引きが花盛りです。
駅前周辺を遊び場にしていた子どもたちは、小物を盗む女子高生たちを
かなり目撃しています。いつも担任に面白おかしく報告してくれました。

子どもたちが集団で万引きをやると、芋づる式に子どもが明らかになります。
みんなでやるのが楽しかったのでしょう。必ず誰かに話します。

人は楽しいと自分だけではもったいないのか、人に話したがる性質
があります。つまり、集団の万引きはバレる可能性が高いといえます。


それに比べ単独一人の場合は、発見されるまでわかりません。
店の人に見つかってはじめてわかります。

商業施設から連絡を受け、子どものもらい下げに行きました。
子どもは泣き顔です。店の隅の方で子どもは固まっています。

親はどうしたのですかと店員に聞くと、電話で連絡したのですが、
俺の子どもではないから勝手にしてくれといわれ、学校に電話した
のですと。けっこうのんきな時代でした。


今はほとんどお店から警察に通報されるでしょう。
発見しても一時も無駄にはできない商いの時間です。
店の人が子どもを諭すことはなくなりました。

子どもたちに悪いことは悪い、やってはいけないと教える
社会の教育の場がなくなりました。

子どもの万引きはほとんど一過性でした。
学校も社会も今回限りで万引き行為を終わらせる指導をしました。

子どもの将来を考えて、学校にも親にも警察にも言わない店主、
店員が多かったように思います。


しかし、中には窃盗癖、窃盗症といわれる子どもがおりました。
何回も繰り返す子どもです。人のものを盗むことが罪であることが
理解できなかった可能性がありました。
病気でしょうか、衝動的に盗むことが快感なのかもしれません。

最近は店員の代わりに監視カメラがたくさんあります。
これで万引きは減っているのでしょうか。


子どもたちの悪さは、ストレス解消、さびしさの代償行為が多かった
ような気がします。それは今も変わりません。













山形不登校指南<16>

光浴びて



    親子のバトルは激しくてもいい



不登校になると親子のバトルは必ず起こります。
親子バトルの状態の変化は国際紛争と似ています。


①親子がいがみ合う(とげとげしくなる)・・・前哨戦から宣戦布告

②親子でののしりあう、つかみあう、時には殴りあう・・・交戦状態

③親子の会話はないが家庭内がおだやかになる・・・休戦状態

④親子の話し合いができる・・・休戦協定状態

⑤親が子どもの話を多く聞けるようになる・・・条約締結状態(信頼再構築)

⑥親が子どもと一緒に動こうと考える ・・・復興援助状態


親子バトルは中高生不登校のほとんどの親子が通る道のような気がします。
この道を通るときは、親は大人の胆力をもって耐えなければなりません。

③の休戦状態になるまでの時間は、①②の時間が左右します。
それは子どもを追いつめている時間に相当するからです。

「窮鼠猫をかむ」のことわざの通り、追いつめられた子どもは
突然親に歯向かうようになります。

子どもはどんなことに追いつめられたと考えるのでしょうか。
親の言葉でしょうか、親の態度でしょうか。

それぞれの家庭によって違いますが、親の態度や言葉に子どもが
異常反応してしまう何かがあります。
それを考えてみることが、子どもの気持ちを知る大事なところです。


子どもが自分に向かってくると、子どもに嫌悪感を感じるときがあります。
自分の子どもです。子どもにとことんつき合ってください。

子どもが頼れるのは、最後は親なのです。











山形不登校指南<15>

友の息



      担任に質問してみよう


自分の子が不登校になった時、親がやれることを考えてみましょう。

子どもの学校での様子は家庭とまるで違います。

家では手を付けられない子が、学校では借りてきた猫のような子。
家でいるかいないかわからない子が、学校では存在感がある子。
家では何もやらない子が、学校ではてきぱきと活動する子など。

子どもは学校と家では生活態度、ことば遣い、友だち関係に大きな
差がみられるのが普通です。

不登校が一週間以上続くようになったら、学校に行って子どもの
これまでの様子を担任に質問してみましょう。親が子どものことで
気になっていることを中心に質問します。

この質問は自分の子どもを理解するために行うものです。
学校にクレームをつけたり、
担任に文句を言うためのものではありません。

子どもが不登校になると、親は情緒が不安定になります。
親から見て子どもは異常ですので動揺しない人はいません。

ですから、冷静になって、担任から子どもの様子を聞くことは、
とても大事な一歩になります。

担任からの話で、担任は子どもをどう見ていたのかよくわかります。
担任に信頼感が生じたら、これからの子どもによい影響を与えること
になります。(現実はマイナスイメージが多いですね。)

担任との面談は、両親がいれば両親で行くのがいいでしょう。
しっかりした面談をやる場合は、学校に担任のほかに学年主任や
管理職も同席してもらいましょう。

話し合いの内容をきちんとメモしておくことも大切です。特に、いじめの
事実が少しでもあればこれからの問題に発展しますので聞き逃さない
でください。


質問内容は

  ・長期休む前の子どもの学校での様子

  ・休む直近の授業中の様子と学習意欲、教師、指導者の叱責等

  ・校内での学級や部活の友だち関係といじめの有無

  ・学校や学級での係活動、生徒会活動の様子

  ・中高生は校内外の異性関係(学校把握のもの)

  ・先生方との会話の有無と内容等

以上。もっともっと質問したいことがあれば質問してみましょう。
学校生活に関することなら何でもいいと思います。

学校や担任が誠実に回答してくれるかどうかがよく見えます。
1人の子どもに学校はどのようにかかわってくれているか見えてきます。

この面談は学校を問い詰めたり、クレームをつけたりするためものでは
ありません。自分の子どもを知るために大事な作業です。

子どもを知ることは親として当然のことです。義務教育は、学校と
親の責任です。

親と学校が子どもを知るために動き、子どもを見守り、寄り添い
続けるなら、子どもはきっと自力で脱出できるようになります。


私はこれを信じています。












プロフィール

寺子屋太郎

Author:寺子屋太郎
山形県在住
教員退職後、不登校の相談活動のほか講演活動などをしています。
お気軽にご相談ください。

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