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山形不登校指南<69>

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  気持ちを外に向けるために


この寒い冬の時期、子どもたちの気持ちは内に向けられます。
不登校の始まりの家庭では、徹底的に内向きの言動が支配的です。
子どもも親も相手に対して矢が向けられます。

もし学校に休む原因があるなら、本来は学校という外に向けられるべきです。
いじめ、人間不信、学習不振、学校の圧力・・・。

なかなかそうはいきませんね。
すべてが内へ内へと進みます。

不登校が日常になった家庭の場合、子どもの気持ちを外に向けましょう。
親の誘いには子どもはなかなか乗ってくれません。
親主導ではにっちもさっちもいかないのが普通です。

ここはこれまでの親子関係を変える必要があります。
主客逆転です。子ども主体に変えていくことです。
これには勘違いがあって、子どもの言いなりになる親が出てきます。

親の思惑と子どもの思いは違います
親は子どもに勉強させたい、みんなから遅れないようにしたい思惑。
子どもはあれが嫌だ、あれがほしい、あれをしたい、あそこに行きたいという思い。

親の思惑と子どもの思いのちがいこそ、話し合いの接点になります。
ですから子どもの話を聞くことが中心の話し合いになるのです。

この会話ができるようになると、子どもはしだいに親に心を開きます。
ここまで来てようやく外に目を向ける話ができるようになります。

親の思惑がわかるには、子どもが親になった時かもしれません。
それほど長い時間がかかります











山形不登校指南<68>

山形城主最上義光


  教師がフリースクール研修に


教師がフリースクールで研修するという記事を読みました。
山形では考えられませんが、時代がどんどん進んでいます。

不登校の子どもたちはもう家庭にも学校にもいない時代が来ます。
第3、第4の居場所が次々と計画されようとしています。

 〇不登校対象の専門学習塾(有料)
 〇NPO等による不登校の子の活動・居場所(有料)
 〇市民有志による教室(無料)
 〇篤志家による居場所(無料)
 〇公的教育支援センター(自治体運営、無料)
  〇公立不登校のための義務教育昼間、夜間学校の創立


かつて、学習塾が学校と敵対関係にあったことがありました。
学校のプライドと、子どものニーズを取り入れた学習方法が競り合いました。

今では学習塾のやり方を取り入れて受験指導をしている学校がなんと多いことか。
進学校では衛星放送を使って塾の講師が直接授業をすることもありました。

学習塾のやり方を学校の教師は盛んに研修したのです。
学習塾が学校の補完的な役割をして、今では敵対関係は解消しています。

不登校のフリースクール(居場所等)と学習塾は単純に比較はできませんが、
教師がフリースクールの現場で子どもの様子を見ることは意義深いものです。
学校での子どもの姿と全く違う姿を観察することになるでしょう。

子どもが生き生きと活動生活する姿は、学校の活動を変えるかもしれません。
学校は子どもにとってどんな場所になっているか教師たちは考えることでしょう。
今の状態で子どもが学校に行くことはどういうことなのかと。

不登校の子が活動する学校以外の場所で
教師が実地研修をすること

山形にもそんな日が来ることを願っています。















山形不登校指南<67>

城門


 進路先での分かれ道


中3不登校の保護者の皆さん。
子どもさんの現状はどうですか。

あと一か月ちょっとで中学校卒業です。
さまざまな思いが交錯しているとことでしょう。

中学不登校の約2割が、継続してひきこもるといわれています。
不登校生徒の進路進学には次のようなことが見られます。

 ◇高校に行って不登校や中退になる人。
   △希望校ではなかった。
   △体力が続かない。
   △学力が追いつけない。
   △学校の雰囲気が合わない。
 
◇定時制、通信制の高校に行ったが続かなくてやめる人。

現実問題ですが子どもの現状から予測できることがあります。
これまでの相談活動から見られたものです。
 
 〇希望の高校に行って不登校にならない人。
  ◇週の半分以上、学校の別室登校ができた人
  ◇学校には行かなかったが、
   △フリースクールに通えた人
   △市町の教育支援センター(旧適応指導教室)に通えた人
   △に通えた人
   △民間の居場所、知り合いの家に通えた人
  
これは家から出て家族外の人と交わった人になります
それも1日2日の特別な日だけでなく継続して通えた人です。
これらの人は高校進学後は不登校になりませんでした。

そして、これらの場所が居場所になり、信頼できる人と出会っています。
これが次に進む大きな力になったようです。

山形市外の人では、自分の中学校から誰も受験しないような山形の高校を選んで、
不登校をのりこえた子どももいます。

ぜひ先を見通して、子どものためになる進路を決めてほしいものです。












山形不登校指南<66>

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  二つの駅のはざまで


出発地「行かない駅」から目的地「行く駅」へ。
出発地「行く駅」から目的地「行かない駅」へ。

出発地から目的地まで、
どれくらいの距離があり、
どれくらい時間がかかるかわかりません。

今は子どもたちはどこから出発して、
どこに行ったのでしょうか。

「行かない駅」「行く駅」は隣りあわせではありません。
気づかないうちに、これまで長い時間をかけて「行かない駅」に到着しました。

ですから、また「行かない駅」を出発しなければなりません。
「行く駅」
を目的地にすれば同じような時間がかかるでしょう。

「行く駅」「行かない駅」の間には、もちろん「途中駅」があります。
「行く駅」に向かったが、自分で途中下車して「自分の駅」にする方法があります。


学校に行く、行かないの間には、中間的な感情があります。
きっぱり割り切れるものではありません。

不登校の世界は、AかBかの二者択一の世界ではありません。
せっかちに子どもを追い詰めることは逆効果になります。













山形不登校指南<65>

あおぐ


  一歩小さな階段(ステージ)をのぼる


やる気の失っている不登校の皆さんにも進歩の一歩があります。
それは小さな小さな一歩です。
身の回りの生活を見つめてみましょう。

 〇朝、家族から起こされないと起きられなかった。(自分で起きる。)
 〇一晩起きていた。(夜の2時3時ころから眠れる。)
 〇自分の部屋を片付けなかった。(時々片付ける。)
 〇一日中自分の部屋にいた。(居間にもいられるようになる。)
 〇あいさつもしなかった。(朝夕のあいさつをする。)

 ◇食事をするとそのままにしていた。(自分のものは洗って片付ける。)
 ◇家族と一緒に食事ができなかった。(家族と一緒に食事する。)
 ◇台所に立つことはなかった。(お母さんと一緒に料理をする。)

 💎学校の教科書は開くこともなかった。(教科書を出して見ている。)
 💎学校からの配布物は無視だった。(目を通している。)
 ▽新聞を読むことがなかった。(時々目を通している)
 ▽テレビのニュースは関心がなかった。(テレビのニュースは見ている。)
 ▽テレビを見てもおかしくもなんともなかった。(テレビを見て笑っている。)

 💎友だちからのつながりを拒否していた。(携帯で話をしている。)
 💎学校のことには関心がなかった。(学校の出来事を気にする。)


家庭生活がおだやかになると子どもたちは必ず動き出します。
凍りつ付いたり、滞っていたことが解け始めます。
この階段が見えることが親子関係の改善の兆になります。













プロフィール

寺子屋太郎

Author:寺子屋太郎
山形県在住
教員退職後、不登校の相談活動のほか講演活動などをしています。
お気軽にご相談ください。

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