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山形不登校指南<42>

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     不登校の君を知る~2~



子どもの変化は、成長のチャンスです。

生活の一コマ一コマにも変化を知る小さなてがかりがあります。


本人の生活を見てみましょう。 

 ・生活は安定している。(規則正しい生活をしている)

 ・自分のものを整理できない。(整理する場所が決まっているか)

 ・自分のものを管理できない。(自分の持ち物に関心がない)

 ・生活リズムが不規則である

えっ、近頃ちょっと変わってきたかなと思うようなことがあればあるほど、
これから先、発見が楽しみです。


親として最も心配になる勉強を見てみましょう。

 ・勉強はよくわかる。(テストはいつも70点以上)

 ・勉強がよくわからない。(学年が進めば進むほどわからなくなっている)

 ・勉強はほとんどしない、やる気がない。

 ・塾に行っている。(よろこんで、いやいやながら)

 ・家庭教師がいる。(よろこんで、いやいやながら)


勉強では学校に行っていないので習っていないことが多くなります。
習っていないのですから、わからなくなって当たり前です。

元気になってやる気が出たら、いつからでも十分に取り返すことができます。
勉強はどのような状態からでも再スタートは切れるのです。
実例がたくさんあります。


不登校になったからといって、
子どもが持っている能力がなくなるわけではありません
ここはきちんと理解をしてほしいと思います。




















山形不登校指南<41>





    不登校の君を知る~1~


親は不登校の子どもをどう見ているのでしょうか。
親へのアドバイスでは、よく子どもをしっかり見てくださいといいます。

教師なら子どもの観察は日常的な仕事です。
親は生まれた時からのつきあいですのでいまさらなにとなります。
親は教師でありませんので、いろんなことが見えなくて当たり前です。


たとえば本人の現状を見てみましょう。 

  ◇情緒は安定している。

  ◇情緒は不安定である。(反抗的、拒否的、動揺、暴行)

  ◇昼夜逆転の生活の状態。

  ◇強いストレスを感じている

   
  ◇外出の様子をくわしく見てみると、

      〇車で出かけられない。

    〇車で出かけることができるが、車から降りられない。

    〇家族みんなでレストランで食事ができない。

    〇自分で好きなものを買い物できない。
 

不登校になると、できないできないの否定的な側面ばかり目につきます。
実は、ここに子どもを見ていくポイントがあります。


「できないことが、できるようになった。」
この変化こそが、子どもの新たな成長の芽なのです。

変化の兆しは、子どもが変わるチャンスです



   















  

山形不登校指南<40>

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    公的相談機関の上手な活用



不登校になると学校とのかかわりは密になります。

子どものこれからを考えると迷うことばかりです。
学校以外の相談場所が気になります。   

各自治体には、教育委員会直属の教育支援センター(旧名適応指導教室)
があります。これは不登校生徒が学習したり生活したりする施設です。
不登校であれば、だれでも、いつでも利用できます。無料です。

この施設は、かつては学校に復帰することを目的とした指導が強くなされて
いました。しかし、その役割が変わってきました。

不登校に対する現実的な対応として、
学校復帰のための施設から、子どもの居場所へと考え方が変わってきています。

山形県内には、この流れをよく理解していない職員がいる施設があるようです。

支援センターによくなじんだ子どもたちに、

「もう学校に行けるんではないですか。」

「いつまでここにいるつもりですか。」

と子どもを追い詰めたりする雰囲気が残っているところがあるそうです。
そのために子どもにとって安心できる居場所でなくなり、
利用できないという声があります。

教育支援センターは、不登校の子どもたちの居場所の一つです。

子どもの居場所として利用することを明言して、
活用してはどうでしょうか。


県内には学校と同じ週5日運営をしていないところがあります。
ぜひ、不登校の子の学習や生活改善のために、
どの地域でも、週5日通える施設にしてほしいと思います。











山形不登校指南<39>

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   心にぽっかり穴の空いた子



子どもに長く付き合っているといろんなことが見えてきます。

心にぽっかり空白を作ってしまった子どもたちがいます。
心の空白はどのようにして生じたのでしょうか。


  家庭不和がありました。(もういいあいはやめてほしい)

  親の離婚がありました。(どちらも私は好きです)

  祖父母との別居がありました。(小さい時から大好きです)

  親の単身赴任がありました。(いろんなことを話したい)

  親の多忙による放任がありました。(目を向けてほしい)

  そのほかにも親子の断絶、身内・友人・ペットの死別などがありました。


これらのことは、さびしさ、悲しさの感情が子どもの心を覆います。

心の空白が大きくなると身がすくみます。
このことが続くと、無気力になり意欲がなくなります。

家庭問題では、子どもたちは自分がいなければよかった、
こんなことにならなかったのではないかと悩むことがあります。

子どもたちは知らず知らずのうちに、

不安感や喪失感、欲求不満を抱え込んでいます。


子どもとの関係の細い糸を切らさないで、手元にたぐり寄せながら、

子どもたちを理解してほしいと願っています。












山形不登校指南<38>

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     自由な校風ですか 



私たちは毎日生活しています。

私たちの生活には行いがあり、ことばがあり、考えがあります。
それに感情が伴います。

自分一人だけなら、とてもうまくコントロールできます。

ところが、家族であれ、担任であれ、友だちであれ、
自分以外の人がかかわってくると、うまくコントロールできないことが生じます。


それは相手が自分の思う通りにしてくれないからです

じつはこれが人間生活そのものなのです。


人間社会では生活の中でトラブルが起きることは、当たり前のことなのです。

かかわりがあればかかわり分だけトラブルが起きると思っていいでしょう。


学校は勉強が中心になりますが、

休憩があり、遊びがあり、食事があり、友とのおしゃべりがあり、

図書館で読書があり、トイレで排せつがあり、校内の清掃があり、

小遣いはもらえないが、学校は生活そのものです。


学校全体が独裁的で上意下達的な校風では、一見まとまって見えます。
しかし、生徒たちは教師の見えないところでやる行為がはびこります。

いじめの多い学校はこのような校風と連動してるかもしれません。
こんな学校では、子どもたちはとても無責任になります。

子どもたちにとって、自由な校風はとても大事です。

それは自分で考え、自分の判断で行動できる許容範囲が大きいことです。


今子どもたちが通っている学校をみんなで点検してみませんか。











山形不登校指南<37>





    自分の経験を小脇において



子どもと膠着状態(変化のない様子)になっておりませんか。


「このままでいいのかな?」

「いや、このままでいいのだ!」


頭や理屈ではわかっていても、目の前の子どもを見ていると、
心は揺れ動きます。

自分では子どもを受け入れたつもりですが、
心のどこかにまだ疑っている自分がいるのです。

この日々の葛藤は、苦しみやつらさのおおもとになります。
しかし、それは正常な人間の証です。


この難から逃れる方法はないのでしょうか。


不登校はほとんどの親が未知の領域です。

自分の経験に照らしてみると、あり得ないことがおきているのです。
ですから、子どものやっていること考えていることは理解不能です。
子どもが学校に行かないことは許せません。

不登校の解決策を、親のこれまでの経験や常識の中で見つけようとしても、
無理のようです。


不登校はこれまでいろんな意味で学校や世間を変えてきました。
新しい常識を創りあげているようにも見える不登校です。

不登校の子どもたちは、世間とはちがう、これまでの常識にとらわれない、
新しい不登校の道を進んでいるような気がします。


親の経験を小脇に置きませんか。


子ども時代学校が好きな人も、学校が嫌いだった人も、
先入観を持たないで学校ともかかわってみませんか。


子どもは父親に似てるかもしれません。母親と似ているかもしれません。
しかし、先入観を持たないで正面から子どもと向き合ってみませんか。












学校今昔

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    教室はドラマです



子どもを育てている保護者の皆さん。
授業参観などで教室にはいったとき、
自分が小さかった時に比べてどうですか。

教室はドラマの宝庫です。
子どもの作品の裏側には、教室のドラマがあります。

周囲の壁に貼られている、掲示物は昔からあまり変わりませんね。
図工の時間に描いた絵。作った工作
国語の書き方の時間に書いた習字の作品。


こんな子がおりました。
習字の時間が苦手です。集中して書けば力強い字がかける子です。
授業が終わりに近づき、何事もなかったように作品を出しに来ました。

突然、「おれ書いたのがなくなった!」とその子の後ろの子が騒ぎ出しました。

じつは苦手な子が、後ろの子が席を離れたすきに手元に引き寄せ、、
後ろ人の作品に自分の名前を書いて出したのでした。


40人学級時代は教室に物があふれ、いつもごちゃごちゃでした。
自分のものさえ分からない子がたくさんいました。

落し物が段ボールに満載です。
まだまだ使えるものばかりです。


この子の失敗は、自分よりかなり上手な字を作品として提出したことでした。


子どもには小さい時から生きる力を備えている子が確実にいます。
とても頼もしい子どもたちです。



















山形不登校指南<36>

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   重い荷物を背負った子ども



子どもがどんなに重い荷物を背負っているか、考えたことがありますか。
子どもはなかなか言葉に出して言えません。

まして子どもは親には言えないものです。
いじめが典型的です。

痛ましい事故の後は、必ず、どうしてあの時わかってやれなかったのかと
悔恨の言葉が聞かれます。


親子関係はそれほど難しいものです。


きっとどの子にも抱えている大なり小なりの問題は無尽蔵でしょう。
表面化するのはその一角です。

では、子どもの重い荷物とは何でしょう。

  @転校,転住・・・親の都合。

 @能力以上の負担・・・習い事、芸事、スポーツなど。

 @兄弟比較・・・学業成績など。

 @親の過干渉、過剰期待

 @学習の遅れ

 @友人との不和

 @担任、部活顧問の無理解

 @進路不安


一週間びっちりのスケジュールの子がいました。
もう何事にもやる気がなく、学校にも行きたくないという様子でした。
子どものがんじがらめの生活を知り、これはアウトだと思いました。

親の話を聞きました。
「本人がしたといって始めたことです。最後までやらせたいのです。」

親としてはもっともな話です。
でも子どもの能力や負担の面から考えてみませんかと一緒に考えました。

「この中から、一つだけ辞めるようにしてはどうでしょう。」
この提案は受け入れていただきました。


重荷やプレッシャーは、<つらい・くるしい>感情が伴います。
重くて子どもは動けないのです。



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山形不登校指南<35>

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   子どもが学校に行く理由



親から言われるから学校に行くのですね。
そうかもしれません。
子どもが学校に行くのはそれだけではありませんよ。


大勢の子どもたちが学校に登校します。
朝、こどもたちの笑顔に出会うと一日がなんか楽しくなります。

子どもの笑顔は周囲を明るくします。

どうして子どもはあんなに元気に学校に行くのだろうと、
疑問に思ったことはありませんか。

ほとんどの子どもは6歳になると小学校に入ります。
親も疑わないし、本人も保育園や幼稚園で教えられ、
当然のように小学校に入学して学校に登校します。

子どもたちが学校に行くのは、力(登校要素)が働いているからです。


①子ども本人の意志の力(行く気持ち)

②家庭が子どもの背中を押す力(家庭の期待感)

③学校が子どもを引き付ける力(楽しさ)


子どもを取り巻く、この三つのバランスがよく働き、
元気よく学校に行くのです。

ですから、学校に行くことをしぶり、学校に行けなくなった時、
この三つの要因で、きちんと子どもを見ることが必要です。

もう一度子どもをしっかり見つめてみませんか。
子どものバランスがどこかで崩れていませんか。


私は子どもたちが学校に行くメカニズムから、
不登校回復(脱出)の取組みを考案しました。

このことによって不登校解決には道筋があることがわかりました。

三つの要因に目を向け、不登校の親のみなさんと共に努力し、
たくさんのいい結果を出しました。















山形不登校指南<34>

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     不登校はチャンスです


不登校で半年以上かたまった状態になっている保護者の皆さんへ。
一時期の混乱がなくなり安定した状態の皆さんへ

これまで不登校の子どもとつき合い、疲れ果てていることと思います。
このピンチから早く脱する方法はないかと思いめぐらしていることでしょう。


なぜ自分の子どもが不登校なのか、これからどうなるのか、学校に行かないのか、
わからないことばかりで途方にくれます。
これはほとんどの親が経験しています。

時間がたつと、不登校に関するいろんなことがわかってきます。


でも子どもが家にいる状態を受け入れるには相当の時間が必要です。
では、少し見方を変えてみたいとおもいませんか。

不登校のピンチをチャンスに変えられるならば、
親はどんなに心がかるくなるでしょう。


不登校の親に、どんなチャンスが生まれているか列記してみます。


  @子どもを知るチャンス

  @学校と親しくなるチャンス

  @通っている学校のしくみを知るチャンス

  @不登校を持つ親となかよくなるチャンス

  @家庭内を見なおすチャンス

  @子育ての考え方を見なおすチャンス


このように不登校を通して、知ること、つながること、やれることがあります。
親としてぐんと視野が広がります。


せっかくのこのチャンスです。
ぜひ、発想の転換で、新しい道をひらいてみませんか。












プロフィール

寺子屋太郎

Author:寺子屋太郎
山形県在住
教員退職後、不登校の相談活動のほか講演活動などをしています。
お気軽にご相談ください。

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